WNBAオールスター2022出場選手、NBAでいうとだれ!?WNBA選手をNBA選手でたとえてみた

町田瑠唯選手の参戦で話題のWNBA
来る7月10日(現地時間)、オールスターが開催されます。
今回の記事は、「NBAでいうとだれ!?WNBA選手をNBA選手でたとえてみた」シリーズのオールスター版です。
筆者の独断と偏見によるCOMPARISONですので、的確でないものもあるかもしれませんが、ご容赦頂ければ幸いです。
以前の「NBAでいうとだれ!?」シリーズ内で取り上げた選手については、当時の記事を抜粋、必要と思えば加筆しています。
その他の選手については今回初めて簡単にCOMPARISONを書いてみました。
それでは行ってみましょう!

 

 

 

【チーム・スチュワート】

□スターター

ブリアナ・スチュワート/Breanna Stewart(シアトル・ストーム
COMPARISON|ケビン・デュラント
193cmの長身ながら、専業のシューター並みのシュート力を誇る絶品スコアラーです。
ドライブやフックでも得点できます。
デュラント同様に、スムーズなシュートメカニズムで、なめらかなモーションで素早く放つことができるので、ディフェンスがしっかりマッチアップしてるつもりでも、楽々ジャンパーを決めてきます。
身体能力に頼ることなく、スキルで得点を獲るタイプです。

 

スー・バード/Sue Bird(シアトル・ストーム

COMPARISON|ジョン・ストックトン×クリス・ポール
類まれなリーダーシップでチームを引っ張ります。
周りの選手を使う司令塔タイプのPGですが、自らのシュートもあります。
ピックアンドロールから、状況を見ての絶妙なパスで得点機会を演出したり、マッチアップがパスを警戒していると見るや、自らのドライブやミドルジャンパー、スリーなどで得点を奪うこともできます。

また、女子選手の待遇改善や、社会問題の解決のために積極的な行動をしており、その点でもリーダーシップを発揮しています。

 

ジャッキー・ヤング/Jackie Young(ラスベガス・エーシズ)

COMPARISON|ビクター・オラディポ
プレイを観ていて、サイズ感やプレイスタイル、モーションなどから、どことなくオラディポを彷彿とさせます。
今回がオールスター初選出となります。

 

ジョンケル・ジョーンズ/Jonquel Jones(コネチカット・サン)

COMPARISON|アンソニーデイビス×ケビン・デュラント
現在、女子バスケットボールの世界においてNo.1は誰か語る上で決して欠かすことのできな選手です。
高さと長さ、身体能力、スキル、シュート力、すべてを持ち合わせており、アンストッパブルな存在。
198㎝の長身でありながら巧みなボールハンドリングを活かして自らシュートをクリエイトすることもできます。

 

ネカ・オグウミケ/Nneka Ogwumike(ロサンゼルス・スパークス

COMPARISON|ケビン・ガーネット
どちらかというとクラシカルなタイプのパワーフォワードで、キャリア後半のガーネットのような、チームの中でアンカー役を務めるというか、主役を演じるよりもチームを回す役割をするタイプ。

 

リザーブ

ジュエル・ロイド/Jewell Loyd(シアトル・ストーム

COMPARISON|ジャマール・クロフォード
プレイ中の動きやシュートモーションが似ています。
ボールを持ったらガンガンアタックしていく姿勢もクロフォードと一緒です。
「ブラックマンバ」ことコービ・ブライアントをメンターとして仰ぎ、「ゴールドマンバ」の異名を持ちます。

 

カリア・コッパー/Kahleah Copper(シカゴ・スカイ

COMPARISON|ポール・ジョージ
昨季のWNBAファイナルMVPで近年成長著しい選手。
速攻の先頭を行く走力、シュート力、ペネトレイトからの巧みなフィニッシュ。
プロ入り後成長を続け、エース格に上り詰めてきた点もジョージと似ています。

 

スカイラー・ディギンズ=スミス/Skylar Diggins-Smith(フェニックス・マーキュリー

COMPARISON|マヌ・ジノビリ×デビン・ブッカー
サウスポーでスキル溢れる点、ノリ出したら止まらない点、勝負強さ、プライマリーハンドラーとしてもプレイできる点、シュート力、ジノビリやブッカーを思わせます。

 

アリッサ・トーマス/Alyssa Thomas(コネチカット・サン)

COMPARISON|チャールズ・オークリー×ドレイモンド・グリーン
近年のバスケットボール界では珍しくなった、肉体派の用心棒タイプのイメージなパワーフォワード
攻守両面でバスケIQの高さを誇り、コートにいてくれると本当に頼りになる選手です。

 

アリケ・オグンボワレ/Arike Ogunbowale(ダラス・ウィングス

COMPARISON|ドノバン・ミッチェル
得点力抜群のオグンボワレ。
ミッチェル同様、SGとしてはややアンダーサイズながら、チームのエースとして、自らガンガン点を獲りに行くプレイヤーです。
この選手が働いてくれないとチームとしてどうにもならない、というチーム事情も似ています。
ちなみに、ミッチェルも、上述のハインズ=アレンとハレルと同様ルイビル大出身です。

 

エマ・メッシマン/Emma Meesseman(シカゴ・スカイ

COMPARISON|パウ・ガソル
正確なミッドレンジジャンパーやスキルフルなポストムーブから得点を稼ぐ、2019年WNBAファイナルMVP(当時はワシントン・ミスティックスに所属)で、ベルギー代表チームのエース。
同じくヨーロッパ出身で、プレイスタイルの面でも実績の面でも似ているところがある、WNBAパウ・ガソル

 

 

【チーム・ウィルソン】

□スターター

エイジャ・ウィルソン/A'ja Wilson(ラスベガス・エーシズ)

COMPARISON|ザック・ランドルフ
サウスポーで、パワーとスキル、そして身体能力を併せ持ちます。
ランドルフは、身体能力は高くないものの、横幅のある体躯や、抜群のフットワーク、ステップワークを武器としてプレイするタイプでしたが、エイジャはそこに身体能力を付け足したバージョンです。
昨今流行りのストレッチ4やストレッチ5といったスタイルとは距離を置き、ミドルレンジやインサイドで真っ向勝負する、オールドスクールなビッグです。
ちなみに、冒頭の写真のように、ユニフォームの肩袖をまくって着るのを好みます。


加筆
当記事では「冒頭の写真」はないですが、YouTube動画のサムネイルでも肩袖をまくってますね

 

シルビア・ファウルズ/Sylvia Fowles(ミネソタ・リンクス)

COMPARISON|ティム・ダンカン
ビッグに必要とされるあらゆる要素をハイレベルに備える、「ザ・センター」。
長きに渡って強豪として一時代を築いてきたリンクスの屋台骨であり続ける点も、サンアントニオ・スパーズでのダンカンのよう。

 

キャンディス・パーカー/Candace Parker(ロサンゼルス・スパークス

COMPARISON|ドレイモンド・グリーン
グリーンの主役バージョンです。
PFポジションの選手でありながら、非常に多彩でパスが上手く、ポイントフォワードのようなプレイができます。
その点はグリーンと同様ですが、パーカーは自らのスコアでも活躍できます。
グリーンはあくまでチームの(優秀な)脇役といった感じですが、パーカーはチームの主役でありリーダーです。
ちなみに、兄は元NBA選手のアンソニー・パーカーで、元夫はこちらも元NBA選手のシェルデン・ウィリアムズです。


加筆

先日の試合で、WNBA史上初めて6000得点以上、3000リバウンド以上、1500アシスト以上を記録した選手に

 

ケルシー・プラム/Kelsey Plum(ラスベガス・エーシズ)

COMPARISON|岡本彩也花
※2020シーズンは欠場
故障のため欠場することになってしまったプラムですが、COMPARISONを考えるなら、WリーグENEOSサンフラワーズの岡本選手(NBA選手でなくてスミマセン汗)。
サウスポーで、キレ味抜群のドライブやスリーポイントで、チームに勢いをもたらします。
来季以降、怪我から回復して、従来の(あるいはそれ以上の)プレイを見せてくれることを期待したいプレイヤーです。

 

サブリナ・ユネスク/Sabrina Ionescu(ニューヨーク・リバティー)

COMPARISON|レブロン・ジェームス
2020年シーズンのルーキーです。
したがって、WNBAレベルでどれだけできるかは未知数ではあります。
そんな新人選手をレブロンになぞらえるのはいくらなんでもやり過ぎじゃないの、と思われるかもしれません。
でも、きっと、やり過ぎではないです。
たしかに、彼女にはレブロンほどの身体能力はありません。
しかし、それ以外は全部備えています。
さらに、レブロンよりもはるかに優秀なアウトサイドシューターです。
得点できて、パスを捌けて、リバウンドが獲れる。
大学時代に記録したトリプルダブル26回は男子も含めて歴代最多です。
10年後、15年後、彼女がバスケットボール史上最高の選手の称号を勝ち得ていたとしても、なんら不思議ではありません。


加筆
レブロンになぞらえるのも悪くはないですが、現時点で選ぶなら、ルカ・ドンチッチの方がピタッと来るように思います。
身体能力はやはりレブロンほどではない点、その代わりにスキルと体の寄せ方の巧みさでペネトレイトし、さらに、ファウルを誘う点、スリーポイントを多投する傾向がある点など、共通点が多いです。
ちなみに、試合時間がNBAほど長くないWNBAにおいては、キャリアで一度でも達成すれば凄いトリプルダブルですが、既に複数回記録しています。
末恐ろしい選手です

 

リザーブ

ライアン・ハワード/Rhyne Howard(アトランタ・ドリーム)

COMPARISON|アンソニー・エドワーズ
今季の新人王有力候補。
高いアスレティックアビリティをオフェンスでもディフェンスでも活かしつつ、点を獲りに行くスキルも非常に高く、プロ入りの若い時点で3Pシュートも武器としており、エース感のある佇まい、強心臓ぶり、エドワーズに似ているように思います。

 

デリカ・ハンビー/Dearica Hamby(ラスベガス・エーシズ)

COMPARISON|カイル・クズマ
ベンチから出てきて、外も中も一定以上の水準でこなせるユーティリティープレイヤーです。
ディフェンスも手を抜かず、ハッスルプレイでチームを盛り立てます。
3番ポジションでも4番ポジションでもプレイできるので、チームの戦術、戦略的に非常に「お得」な選手です。

加筆
今季はエーシズでスターターとして出場中

 

コートニー・バンダースルート/Courtney Vandersloot(シカゴ・スカイ

COMPARISON|パブロ・プリジオーニ
ザ・プレイメイカー。
往年のアルゼンチン代表の名ポイントガード、プリジオーニのような選手です。
身体能力は高くないですが、スキルレベルが高く、ムリはせず、無駄のない動きで、味方の好機を演出します。
お手本のようなポイントガード
後述のアリー・クイグリーと、ユタ・ジャズにおけるジョン・ストックトンとジェフ・ホーナセックのような、上質のバックコートコンビを組みます。


加筆
クイグリーは今回のオールスターには選ばれていませんが、3Pシュートコンテストに参加することが決まっています。
昨年も含め既に3度制している同タイトル、今年も制するのか。注目です

 

アリエル・アトキンス/Ariel Atkins(ワシントン・ミスティックス)

COMPARISON|ジェイレン・グリーン
町田選手のチームメイト。
筆者個人的には、今季NBAファイナルに進出したボストン・セルティックスのグリーンをサウスポーにしたようなイメージ。

 

ブリオナ・ジョーンズ/Brionna Jones(コネチカット・サン)

COMPARISON|スティーブン・アダムズ
現代風のアウトサイドでプレイするビッグではなく、インサイドやスクリーンプレイで身体を張る、クラシカルなタイプのビッグ。

 

ナターシャ・ハワード/Natasha Howard(ニューヨーク・リバティ

COMPARISON|ラシード・ウォレス×ベン・ウォレス
ディフェンシブ・プレイヤー・オブ・ジ・イヤー獲得経験のある好ディフェンダーであり、さらに、ポストからでも3Pシュートでもスコアできる、オールラウンドなビッグ。
デトロイト・ピストンズが毎年のようにカンファレンス決勝以上に進出していた頃の、ラシード&ベンのWウォレスを併せたような選手。

 

□名誉スターター

ブリトニー・グライナー/Brittney Griner(フェニックス・マーキュリー) 

COMPARISON|アンソニーデイビス
206cmの長身を誇り、インサイドで圧倒的な存在です。
機動力と高さ、ウィングスパンを生かした、非常に優れたディフェンスと、力強さと柔らかさのあるオフェンスが特徴の選手です。
デイビスと違い、スリーはありませんが、それ以外の面は近いものがあるんじゃないかと思います。
よりインサイド寄りでプレイするADって感じかなと。
デイビスの208cmに対してグライナーは206cmなので、身長的にも近いんですが、女子でのこのサイズは、男子に置き換えると220cm台後半とかなりそうなので、ADの身体能力を持ったヤオ・ミン(229cm)と考えるといいでしょうか!?
女子でもダンクができる選手は何人かいますが、オールスターなどのエンターテインメント要素の強い試合ではなく、真剣勝負の公式戦で、オフェンスのレパートリーとしてダンクを決められる選手は、現状、グライナーくらいじゃないかと。

加筆
2月からロシアで拘留されているグライナーは今回「名誉スターター」に選出されています

 

 

※選手名のカタカナ表記は一般的な表記と異なるかもしれません
※あくまで私個人の独断と偏見にもとづきますので、その辺りは温かい目で、広い心で読んでいただければと思います
※女子アスリートを「女性版○○」とすることは、女性を男性の一段下に位置づけることにつながるという見方もありますが、今までWNBAや女子スポーツに関心のなかったあるいはもっと知りたいという方が、興味を持つきっかけやより詳しく知る一助になれば、との思いで執筆していますので、その点ご了承いただければと思います

 

お読みいただきありがとうございました!

それではまた!